加齢黄斑変性

加齢黄斑変性の治療について

加齢黄斑変性とは?

加齢黄斑変性(かれいおうはんへんせい)は、視力の中心をつかさどる「黄斑(おうはん)」という部分に異常が起こる病気です。年齢とともに進行し、見たいところがゆがんで見えたり、中心が暗く見えにくくなったりすることがあります。
主に50歳以上の方に多くみられ、物がゆがんで見えたり、中心が見えにくくなったりする症状が現れます。進行すると、読書や運転、顔の識別などが難しくなることもあります。 日本でも高齢化とともに患者数が増えており、失明の原因となることもある重要な目の病気です。

治療方法について

加齢黄斑変性には「萎縮型」と「滲出型」の2つのタイプがありますが、特に視力低下が急激な滲出型に対しては、早期の治療が非常に重要です。 当院では以下の治療を行っております。

1. 抗VEGF薬の硝子体注射

加齢黄斑変性の多くは、異常な新生血管が黄斑の下にできることが原因です。この血管が出血やむくみを引き起こし、視力が低下します。
抗VEGF薬というお薬を目の中(硝子体)に注射することで、新生血管の成長を抑え、出血やむくみを改善します。 治療の効果は高く、視力の維持や改善が期待できます。

  • 初回は1か月おきに3回注射し、その後は経過を見ながら必要に応じて追加注射を行います。
  • 痛みはほとんどなく、短時間で終わる処置です。

2. 定期検査と経過観察

治療後も再発を防ぐため、定期的な検査とフォローアップがとても大切です。
当院では、OCT(光干渉断層計)などの最新機器を用いて、目の状態を詳しく観察しています。

早期発見・早期治療がカギです

加齢黄斑変性は、進行するまで自覚症状が少ないことも多い病気です。
「片目で見るとゆがんで見える」「視界の中心が暗い・抜ける」など、少しでも異常を感じたら、早めにご相談ください。

当院では、患者さま一人ひとりに合わせた治療プランをご提案し、安心して治療を受けていただけるようサポートしています。

院長からのメッセージ

加齢黄斑変性と向き合うすべての方へ

加齢黄斑変性は、年齢とともに誰にでも起こりうる目の病気です。 見たいところがゆがんで見える、文字が読みづらくなる、顔の表情がわからなくなる——そんな日常の「当たり前」が、少しずつ失われていく不安を、多くの患者さまが感じておられます。

この病気は、放っておくと進行し、視力が大きく低下してしまうこともありますが、早期に発見し、適切な治療を受けることで視力を守ることができます。 現在では、抗VEGF薬による注射治療など、有効な治療法が確立されており、生活の質を保ちながら治療を継続されている患者さまも多くいらっしゃいます。

長井眼科では、眼科専門医としての知識と経験に基づき、最新の検査機器と丁寧な診察を通じて、一人ひとりに最適な治療をご提案いたします。 「見えにくい」「ゆがんで見える」といった小さな変化を見逃さず、気になることがあればいつでもご相談ください。 これからも、地域の皆さまの「見える」を守るパートナーとして、誠実に向き合ってまいります。
どうぞ安心してご来院ください。